スタッフブログ

2013年10月28日 月曜日

発音障害と矯正治療

ボストン大学での研修⑥
Dr,David Brissによる矯正歯科治療と発音に関してのレクチャーでした。

〝発音″するという大事な行為は、声帯はもちろん、舌、咽頭、口蓋、舌骨、上下の歯、上下の唇と様々な部位が何通りにもパターンを変えて起こります。矯正歯科医はこの部位の多くを変化させ、発音機能を向上させることができますok

また発音は、脳の発達や、聴覚に大きく影響を与えることから、子供の頃からの矯正治療が非常に大事であるとDr,David Brissは言っていました。

レクチャーでは英語の発音での研究報告だったため、日本人にはそもそも発音できない内容でした・・・。coldsweats01
小さい頃から自然と身に付く筋肉の微妙な動きでネイティブな発音はできるからです。

発音に関する筋肉トレーニング(筋機能療法)は、小児歯科・矯正歯科の分野でも大事な治療項目の1つです。歯や顎を治療するのではなく、舌を上げたり、下げたり、突き出したり、お口の周りの筋肉を動かす体操ですhappy02

板津歯科でも、日本語だけですが、発音に関するトレーニングも行っています。『うちの子、滑舌が悪くて・・・sweat01』とお悩みの方、ぜひ1度相談に来てみて下さい。


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2013年10月25日 金曜日

スピード矯正の組織学的研究

ボストン大学での研修⑤
Dr,Alpdogan Kantarciよるコルチコトミー、ピエゾシジョンといったスピード矯正といわれる治療法の基礎的研究データのレクチャーでした。

〝歯茎や骨に傷をつけると歯が早く動く″というデータを、実際にラット(少し大きいネズミ)を用いて生物学的に検証した研究です。ラットには立派な前歯(切歯)と、奥歯が3本あります。この前歯と奥歯を人間と同じ矯正装置で引っぱり、コルチコトミー(骨を傷をつける処置)を行った群と行っていない群の歯の動き方を比較した内容ですdog

細胞レベルで破骨細胞、骨芽細胞の活性がわかるので、同じ哺乳類の生体反応が理解できる有意義なデータでした。細かい話は非常に難しい内容になりますので、結果だけご紹介します。

細胞レベルでも、破骨細胞(骨を溶かす細胞)と骨芽細胞(骨を作る細胞)活性化が認められ、歯の移動が早くなることが証明されましたshine

経験や勘でエビデンスのない治療をするのではなく、きちんとした研究データをもとに医療は行われるべきだと私達は考えます。もし、スピード矯正に興味がある方がいれば、板津歯科に来ていただければ、いつでももっと詳しくお話しますhospital

基礎的データから応用していくのが我々臨床矯正歯科医であり、新しい論文など情報収集は欠かしてはいけないとしみじみ感じた大変興味深いレクチャーでした。


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2013年10月21日 月曜日

人類の進化による歯への影響

ボストン大学での研修④
Dr, Sheldon Peckによる先天性欠損歯、矮小歯、移転歯、埋伏歯といった歯の遺伝的異常を指標にしたDAP(Dental Anomaly Patterns)に関するレクチャーでしたchick

突然起こる場合もありますが、多くは遺伝的に両親のどちらかに歯の異常がある場合、お子さんにも似た様な異常が見られることが多いです。兄弟でも似た様な歯並びや歯の形をしていることがよくあります。

歯の先天性欠損(生まれもって歯がないこと)や矮小歯(異常に小さい歯)は板津歯科の臨床経験でも数多くありますが、最近の子供により多くなっている気がします。それもそのはず!親知らず以外の歯が1歯以上生まれつきない人は全人口の25%もいるんですhouseup全く珍しいことではありません。

Dr, Sheldon Peckは、古代インディアンと現代人の頭蓋骨や歯を長年研究し、これらの様々な歯の異常は、食生活の違いや生活習慣の変化によって生じており〝進化の途中にある人間″である証拠だと言っていましたfoot

1つアメリカと日本の歯の位置異常で違う点があったのがとても興味深かったです。日本人では上顎の犬歯は、八重歯?ドラキュラ?のように外に飛び出ていることが多いですが、アメリカ人では、口蓋側(内側)に埋まっていることが多いそうです。

これも遺伝的なことなので、将来、国際結婚が日本でも多くなり、欧米の血が濃くなってこれば、日本人の歯並びも変わっていくかもしれませんclover


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2013年10月19日 土曜日

本当に怖い睡眠時無呼吸症候群

ボストン大学での研修③
Dr. John Walkerによる睡眠時無呼吸症候群(以下OSA)についてのレクチャーでした。

その名の通り睡眠時に無呼吸状態になることで、快眠が得られないだけでなく、首を絞めつけられるような痛みと苦しみに襲われたり、呼吸器だけでなく循環器にも障害が生じるなど、実は大変危険な病気なんですcryingsweat01このOSAに診断された患者さんの余命は、なんと約10年と言われています。

では、この病気と矯正歯科医がどういう関係にあるかというと、実は、上顎の位置、下顎の位置、舌の位置、歯並びの大きさなどによる気道確保の阻害が、このOSAに大きく関係しているのです。成人の患者さんであれば、簡便な矯正装置で対応したり、顎の位置を変える外科的矯正治療を行いますが、どの場合でも呼吸器、循環器、耳鼻咽喉科との連携を取りながら全身的な検査や治療が必要ですsign01

今回注目したいのは、このOSAは子供にも起こりうる病気であり、その早期治療には、矯正歯科医が関わっていることです。通常の矯正治療で行っている上顎と下顎の成長コントロールや、歯列矯正を応用することで、子供のOSAは大きく改善することができます。

OSAになりやすい噛み合わせや、日々の習癖(くせ)と、その治療法や装置について詳しく学ばせてもらいました。治療法に関しても、特に新しく難しい治療法ではなく、普段から板津歯科で行っている矯正治療に塩胡椒を加える感じで、OSAを予防する治療を加えていきますhappy01

Dr. John Walkerは、矯正医は〝命を延ばす事ができる職業″であると、自信と誇りをもっている感じで、非常に心打たれたレクチャー内容でしたnightshine


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2013年10月18日 金曜日

健康な顎関節とは・・・

ボストン大学での研修②−2
Dr.Paul Rigaliによる顎関節についての講義の続きですnotes

顎関節症は成人女性に多いと言われていますが、痛みや音といった症状は軽度な場合が多く、日常的な生活で大きな問題になる人は少ないです。しかし、顎関節の骨が大きく削れたりする重症度の高い患者さんは、実は若年者に多く、一度削れた骨の再生は難しくなる場合が多いです。

10代の若者で顎関節に痛みが無い人でもMRIで検査を行うと34%の人に関節円板の転位(位置異常)が認められ、痛みがある人では80%以上の人に関節円板転位が認められます。

関節円板転位が生じると、口を開く時にカクカク音がします。そのまま放置すると次第にジャリジャリ音がします。これは、関節円板がクッションの役割を果たせなくなり、骨同士が擦れ合っている音で、骨削れて変形してしまっている状態です。

関節円板転位のある人の50%は骨の変形が起こっていて、特に思春期で骨変形が生じている場合、その半数に成長障害があると言われていますweep

男女比は、明らかで女性が男性の3倍多いです。これは女性ホルモンが影響していると言われており、低容量ピルを服用している若い女性にも多く認められますsweat01

1度転位してしまった関節円板の修復はかなり難しく、無理と言ってもいいと思います。健康な顎関節とはどのような状態なのでしょうか?痛みがないこと?

Dr.Paul Rigaliは、健康な顎関節という言葉ではなくshine安定した顎関節shineという言葉を使っていました。噛み合わせを安定させることで、顎関節への負担を軽減させ、長期的に維持させることが大事だと話していました。


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